
専門外来(頭痛・認知症)
専門外来(頭痛・認知症)
頭痛は多くの方が経験しますが、人によって頭痛症状の現れ方は様々です。
頭痛には大きく分けて次の2通りがあります。
一次性頭痛 | 脳や頭蓋内・頭頸部の組織に異常の確認できない頭痛。 (片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛が主なものです) |
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二次性頭痛 | 原因疾患の存在する頭痛 (脳血管障害、脳腫瘍、外傷、感染など) |
一次性の頭痛の中には、強い痛みが続いたり、吐き気を伴ったり、突然痛み出したりすることで、仕事や勉強に支障が出る方もいます。また、周りに辛さを理解してもらえず、痛みをこらえて鎮痛剤を飲み続けるという方も多くいらっしゃいます。頭痛外来は、そのようなつらい頭痛に悩まれている方々のための窓口であり、様々な頭痛の症状に対して、医学的に診察、検査、診断、薬の処方を行います。
また、見逃してはいけない二次性頭痛についても、必要時には迅速な検査を行います。
気になる頭痛、慢性的な頭痛、いつもと少し違う頭痛などについて、専門医が正確な知識に基づく頭痛診療をご提供いたします。患者さま一人一人に合った予防法や対処法を見つけ、痛みを軽減し日常生活を楽に過ごせる様、お手伝いさせていただきます。
「認知症」とは、さまざまな原因で脳の一部の機能が低下するために、認知機能に障害が起こり、生活するうえで支障が出ている状態をいいます。
もの忘れには「加齢」によるものと「認知症」が原因となるものがあります。
以前よりもの忘れが増えていたり、もの忘れの頻度が同年齢の人と比べて少し多いと感じたりしたら、念のため受診しましょう。早期発見・早期対応につながります。
また、認知症とよく似た状態(うつ病)や、認知症の状態を引き起こす体の病気も様々あるため(甲状腺機能低下症など)、早期に適切な診断を受けることは大切です。
このような症状がみられたら、ご相談ください
認知症には、根本的な治療が困難な認知症と治療可能な認知症とがあります。
根本的な治療が困難な認知症としては、アルツハイマー型認知症、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などの変性性認知症が挙げられます。
最も一般的な認知症の種類で、全体の約60~70%を占めます。脳内でアミロイドβというタンパク質が異常に蓄積し、神経細胞が傷つくことで記憶力が低下します。初期の症状としては、物忘れや同じ質問を繰り返すことが多く、進行すると日常生活での支障が大きくなります。
脳の血管に関連する問題(脳卒中や脳血栓など)が原因で起こります。血流が不足すると、脳の一部が損傷し、認知症の症状が現れます。症状は脳の損傷を受けた部分によって異なり、段階的に進行することが特徴です。急激に症状が進行する場合もあります。
レビー小体という異常なタンパク質が脳に蓄積することによって引き起こされます。このタイプの認知症では、記憶力の低下のほか、幻視や、パーキンソン症状(震え、筋肉のこわばり・歩行障害など)・レム睡眠行動異常(悪夢で大声をあげたり暴れたりする)、便秘や起立性低血圧などの自立神経症状が現れます。
前頭葉や側頭葉が萎縮することで引き起こされます。これは比較的若い年齢層(40~60代)に多く、人格の変化や感情面の問題が目立つことが特徴です。思考の柔軟性の低下や行動パターンの変化が見られることがあります。
正常圧水頭症、慢性硬膜下血腫、甲状腺機能低下症などの内分泌疾患、ビタミンB1欠乏症・ビタミンB12欠乏症・葉酸欠乏症などの欠乏性疾患・代謝性疾患、自己免疫性疾患、呼吸器・肝臓・腎臓疾患、神経感染症など内科的疾患によって起きる認知症があります。
当院では、認知症に関するさまざまな検査や診察による認知症の診断だけではなく、認知症に関連するお困りのことを丁寧にお伺いいたします。ご本人・ご家族と話し合うことで、病気のみならず、生活や人生を支えていけるようサポートいたします。どうぞお気軽にご相談ください。
当院で行う認知症の検査は、下記の項目となります。
面談・診察
認知症の可能性のあるご本人やご家族の方から、現在の状況やこれまでの経過について聞き取りを行います。認知症は、ご本人が気づいていない場合も少なくないため、詳しく日頃の様子などをお伺いいたします。
身体検査
認知症の検査では、鑑別診断のために血液検査・心電図検査・感染症検査・レントゲン検査などの身体検査も行います。これからの医療方針や介護方針を決めるために、認知症だけでなく他の病気の可能性を考えて検査を行います。
神経心理学検査
神経心理学検査は、認知症かどうかを調べるために行われる質問への回答や作業によって実施される検査です。一定の基準を下回ると認知症の疑いがあると判断されます。
脳画像検査
当院では近隣の連携医療機関で撮影して頂いた画像をもとに、萎縮度や血流の低下といった脳の状態から診断のヒントを得ます。脳画像検査だけで診断できる認知症は少なく、確定診断に直結するものではありませんので、症状等を総合的に判断いたします。
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